F様 |
京都府長岡京市 ★2012年2月完成 |
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私の転職をきっかけに、埼玉から京都に引越してきたのが四年前。大阪出身の私には、京都での生活はそれほど違和感はありませんでしたが、北海道出身の妻にとっては、越してきた当初は文化の違いに面食らう事もあったようですが、そんなギャップもまさに住めば都、「京都で持ち家を」と話し始めたのが、二〇一一年春でした。
家づくりを思い立ったとき住んでいた賃貸マンションが、コンクリート打ちっぱなしの作りで、とても無機質・冷たい印象だったということもあり(実際に冬はとても寒かった)、やはり建てるなら暖かみのある木の家をという思いがありました。
しかし、具体的な我が家のイメージを結ぶ事ができず、土地探しの宿題はさておき、まずは住宅展示場に足を運んだのは良いのですが、天の邪鬼な私たち夫婦には、工業製品として作り込まれたハウスメーカーの家は、木の家をうたう業者であっても肌に合わず、自分たちの家とするには何か違和感を感じていました。
そんな建築業者選びに悩んでいる折、住宅メーカーとも付き合いのある、勤務先の商事部門に相談したところ、住暮楽さんの紹介メール。聞くと、クラさんは以前は同じ会社に勤務されていたとの事で、これも何かのご縁、早速その時(二〇一一年七月)に開催されていた「すまい教室」に参加しました。
すまい教室で、クラさんの家づくり、特に家の美しさへのこだわりに共感してしまい、また、洋介さんの素晴らしいお宅(住暮楽モデルハウス?)を見学させて頂き、そのユニークさと開放的な作りに魅了されてしまった私たちは、即座に「この工務店で家を建てよう」と決めてしまったのでした。
宅地探しから始めなければいけなかった我が家ですが、とあるきっかけで、気に入った土地が早い段階で決まり、その土地の概要を住暮楽さんに報告したところ、「ぴったりの企画があるんです」とフォルクス
A・Proの提案を頂きました。
フォルクスA・Proは、OMソーラー協会が提供している定型プラン型の企画住宅。基本デザインプランが決まっていて、大幅な設計変更が出来ないものの、OMソーラーシステムをはじめ、全てがパッケージになっているので、お値打ち価格で購入出来るとのこと。また、デザインそのものも著名な建築家の秋山東一先生が設計されているとのことで、全てのパターンに吹き抜けが設けられ、そのシンプルなデザインの美しさは秀逸(失礼ながら、秋山先生のことは、全く知らなかった私たちも、そのデザインの良さに一目惚れ)。私たちの土地には、805のデザインがバッチリはまるとのことで、提案もらった当初から気持ちはスッカリA・proに傾いていたのですが、でもA・proで、私たちの希望の間取りが取れるのだろうか?という疑問もありました。
懸念だった間取りを相談した折に、設計の高田さんがおっしゃった、この言葉がとても印象に残っています。
A・Proは大幅な自由度は無いが、既に家として完成したデザインなので、少しの手直しや変更で、とても快適な家になるとのこと。
実際に私たちの間取りに関しての希望は、家族構成(夫婦二人+猫)を前提で以下の各項目だったのですが、一部はあきらめないといけない項目はあったものの、結果的に、殆ど全ての希望を叶えることが出来ました。またこれでお値打ち価格。「フォルクス
A・Proでお願いします。」ということでほどなく着工となりました。
〈私たちの希望〉(◎がA・proで実現、○が住暮楽さんアレンジで実現、△は代案で対応)
◎吹き抜けのある二階建て
◎一階二階通じて開放的にしたい
○一階イメージ:LDK+土間+バス+トイレ+収納スペース+屋外スペース(屋外スペースはウッドデッキへ)
◎二階イメージ:寝室と書斎が一体になったイメージの部屋+和室+ウォークインクローゼット+ベランダ
◎一階に自転車収納&トレーニング目的の土間が欲しい
△キッチン脇には冷暗所が欲しい(土間を冷暗所代わりに)
△一階の外に、猫が出入りできて、表には出ていけないスペース(ウッドデッキへの猫の出入りは断念)
×寝室&書斎は、必要なときには書斎部が仕切ることが出来るようにしたい。
住暮楽さんの良い職人さん&頼りになる現場責任者の洋介さんのおかげで、家づくりは着々と順調に進みました。
実際の工期も、通常住暮楽さんが手がける注文住宅のお宅に比べると、短かったのではないかと思います。
また、A・Proは合板むき出しの内壁が特長の一つですが、一部を和紙貼りの内壁に変更することや、土間の天井に収納スペースを設けるなど、施工中にもアイデアや提案を次々に頂き、進化しながら出来上がっていく、我が家の完成までの過程も楽しかったです。
このあたりの、ユニークな提案やフレキシビリティの高さは、企画住宅であっても、型にはまらない仕事をして下さる住暮楽さんならではかと思います。
A・Proはメーターモジュールで出来ているので、全体的にゆとりのある設計になっています。窓の開口が大きく取られているのが、特に気に入っているところで、幸いにも南向きに窓が配置出来た我が家では採光も最高(スミマセン、冗談ではなく本当です。笑)。OMソーラーも良く効いて、まだ住み始めて日は浅いですが、晴れの日であれば、冬場の日中〜夕方は暖房いらずで過ごせそうな感じです。暖かい家で、我が家の姫(猫)も気に入ってくれそうです。
また、我が家のOMソーラーは、太陽光パネルとのハイブリッドの「エコスカイルーフ」なので、エネルギー自給率が高くなるとのこと。(今現在はさらに高効率のシステム「OMクワトロソーラー」があるそう。我が家に間に合わずちょっと残念。)光熱費が押さえられる事を期待していますが、実績はこれからなので、今後の生活で楽しみながら確認していきたいと思います
住暮楽さんの紹介メールを受け取ったのが、二〇一一年の初夏。当時は宅地のメドもついていなかったのに、これを書いている今(二〇一二年二月)、すでに自分たちが住暮楽の家に住んでいる事を改めて考えると、(もちろん全てのお宅に言えるのでしょうが特に)我が家の家づくりには本当に多くの良縁があり、そのおかげで全てがうまく運んだなぁと感慨深くなります。住暮楽さん(クラさん、祐子さん、高田さん、洋介さん、峠原さん、山北さん、職人の皆さん)をはじめ、我が家の家づくりに関わって下さった皆さんに感謝します。
(すみくらつうしん 2012年3月号より、転載)